Azure IaaSでDHCPサーバを構築

こんにちは。

Azure IaaS でDHCPサーバーを構築したい!! という方は少ないと思いますが、実際構築して利用できるのか?ということを検証しみました。

結論からすると、残念ながら Azure IaaSでDHCPサーバーを利用することはできませんでした。

DHCP ネットワーク インターフェイス カードのバインド

最初のネットワーク接続が、動的に構成された IP アドレスを使用する場合、この接続はサーバー バインドで無効になります。この状態は、[インターネット プロトコル (TCP/IP) のプロパティ] で [IP アドレスを自動的に取得する] オプションを選択すると発生します。Windows Server 2008 オペレーティング システムを実行するコンピューターの場合、これが既定の設定です。このモードの場合、DHCP サーバーは静的 IP アドレスが構成されるまで DHCP クライアントをリッスンせず、DHCP クライアントにサービスを提供しません。

貼り付け元  <https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc770650%28v=ws.11%29.aspx?f=255&MSPPError=-2147217396>

上の記事のとおりDHCPサーバーは固定IPアドレスに設定されたNICしかDHCPクライアントをリッスンしないので、DHCPクライアントにサービスを提供しないという仕様がありました。

そのため、Azure IaaSの仮想マシンにDHCPサーバー役割を追加しても、DHCPサーバーの 「バインドの追加と削除」 の項目で DHCPクライアントにサービスを提供するIPアドレスには、静的にIPアドレスを設定したNICしか表示されないということです。

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これはAzure IaaSの問題ではなく、オンプレミスでも同じことが言えます。

DHCPサーバーを構築する際は、静的IPアドレスを設定するように注意しましょう。

IaaS 仮想マシンでAD DSRMの利用について

ご存知の方も多いと思いますが、Publicクラウドサービスで提供されている IaaS仮想マシンへの接続方法としてリモートデスクトップ接続のみが提供され、コンソール接続はできないサービスばかりと思います。

IaaS仮想マシンでActive Directoryを利用する場合、オンプレとPublic クラウドにADを配置する ハイブリットパターンや、Public クラウドのみで運用する オンプレ廃止パターンがあると思います。

オンプレ廃止パターンで気になるのは、ADのバックアップやAuthoritative Restoreができるかどうかです。

特にDSRMへのログオンに関しては、BIOS起動画面でF8を押して・・・ という手順を思い浮かべると思いますが、IaaS仮想マシンの場合はリモートデスクトップ接続のみしか提供されていないため、F8押せないじゃん。。。 と気づきます。

そこで今回は、BIOS画面で F8 を押す 以外の方法でDSRMへログインする方法を記載します。

こちらの手順はMicrosoft Azure の仮想マシンで確認しました。

【方法1】

MSCONFIG.EXE から 起動時のブートオプションをSafe Boot で、DSRMで起動する。

  1. 「ファイル名を指定して実行」 より、msconfig.exe を入力してOKをクリック。
  2. 「ブート」タブを選択し、[セーフブート] [Active Directory 修復] を選択し、OK をクリック

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  1. 「システム構成」 にて [再起動] をクリック
  2. 再起動後、RDPで接続してDSRM ユーザー(administrator)/パスワード でログオン
  3. 作業終了後、msconfig.exe から ブートオプションのセーフモードを解除し、再起動。

【方法2

下記コマンドから次回のブート時にDSRMで起動する方法。

  1. 管理者としてコマンドプロンプトを実行
  2. 下記コマンドを実行 (次回のブートをDSRMにし、再起動)
    1. bcdedit /set safeboot dsrepair
    2. shutdown –r –t 0

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  1. 再起動後、RDPで接続してDSRM ユーザー(administrator)/パスワード でログオン
  2. 作業終了後、管理者としてコマンドプロンプトを実行
  3. 下記コマンドを実行 (次回のブートをノーマルブートにし、再起動)
    1. bcdedit /deletevalue {current} safeboot
    2. shutdown –r –t 0

手順としては以上になります。

こちらの2つの手順は、ADサーバーにアクセスできることが条件となり、サーバー自体が起動しない場合には利用できません。

 OSのバックアップ等は別途取得する必要があるので、気をつけてください!