Azure Stack Development Kit の Azure接続

前回、Azure Stack Development Kit (ASDK) のインストール方法を記載しましたので、今回はASDK と Microsoft Azure との接続を実施します。この手順を実施することで、Azure の MarketPlace にアップロードされているリソースを ASDK で利用することが可能になります。

MAS_011.png

ASDK インストール完了時は、Azure Stack で利用可能なAPIバージョンの Powerhell モジュールがインストールされていませんので、まずは Powershell モジュールのインストールから実施します。手順は下記から確認できます。

Install PowerShell for Azure Stack

1、Powershell か ISE を管理者権限で実行して下記 コマンドを発行します。キャプチャを取り忘れましたが、数分で完了します。

# Install the AzureRM.Bootstrapper module. Select Yes when prompted to install NuGet
Install-Module -Name AzureRm.BootStrapper

# Install and import the API Version Profile required by Azure Stack into the current PowerShell session.
Use-AzureRmProfile -Profile 2017-03-09-profile -Force

Install-Module -Name AzureStack -RequiredVersion 1.2.10

2、Azure Stack の Powershell モジュールのインストールが完了したら、インストールされたモジュールを実行して確認します。

Get-Module -ListAvailable | where-Object {$_.Name -like “Azure*”}

MAS_002.png

これで、ASDK を Microsoft Azure に接続する準備は完了しました。そのため 下記手順を参照して Microsoft Azure に接続します。

Register Azure Stack with your Azure Subscription

まず初めに、Azure Stack のリソースプロバイダーをAzure に登録する必要があります。

1、Powershell か ISE を管理者権限で実行して下記 コマンドを発行します。

Login-AzureRmAccount -EnvironmentName “AzureCloud”
Register-AzureRmResourceProvider -ProviderNamespace Microsoft.AzureStack -Force

Login-AzureRmAccount コマンドの出力結果は後程必要になるので、控えておいてください。

MAS_004.png

このコマンドを発行することにより、Microsoft.AzureStackAzure のリソースプロバイダーをAzure に登録することができます。

MAS_014.png

次にAzure Stack を Azure に接続します。

2、Powershell にて、RegisterWithAzure.ps1 が保存されているフォルダに移動します。RegisterWithAzure.ps1 は Azure Stack Tools のRegistration フォルダに保存されています。

MAS_015.png

3、下記のように RegisterWithAzure.ps1 にオプションをつけて実行します。

RegisterWithAzure.ps1 -azureSubscriptionId <YourID> -azureDirectoryTenantName <YourDirectory> -azureAccountId <YourAccountName>

<引数の例>

azureSubscriptionId: 5e0ae55d-0b7a-47a3-afbc-8b372650abd3
azureDirectoryTenantName :contoso.onmicrosoft.com
azureAccountId : serviceadmin@contoso.onmicrosoft.com

このオプションの引数は 一番初めに実行した 下記コマンドの実行結果から確認することができます。

Login-AzureRmAccount -EnvironmentName “AzureCloud”

4、RegisterWithAzure.ps1 を実行するか確認されるので、Run Once をクリックします。

MAS_016.png

5、Azure ADに作成した全体管理者の資格情報を求められるので入力すると、Azure への登録処理が開始します。

MAS_006.png

6、Azure Stack Activation Completed と表示されれば完了です。

MAS_017.png

7、Azure Stack のAdminポータル (https://adminportal.local.azurestack.external/) にログインし、Marketplace Management を開きます。

MAS_018.png

8、Add From Azure をクリックすると、マーケットプレースからダウンロードできるリソースの一覧が表示されます。

MAS_019.png

9、ダウンロードしたいリソースをクリックし、ダウンロードをクリックします。40GB程度あるものもあるので、ダウンロードに時間がかかります。

MAS_011.png

10、ダウンロードが完了したものは、Succeeded と表示されます。

MAS_020.png

これで、Marketplace から ダウンロードしたリソースを Azure stackの環境で利用できる状態となりました。

次回、リソースの払い出しなどを投稿したいと思います。

SCVMM 2016 で Hyper-V ホスト追加時にエラー(2490)

こんにちは。

SCVMM 2016 に Hyper-V ホスト追加時に発生したエラーがありますので、ご紹介します。

<エラー内容>

下記のエラーですが、 VMMコンソールから ”リソースの追加ウィザード” を利用して、Hyper-VホストにVMMエージェントをプッシュインストールする方法で実行した場合にエラーとなって、Hyper-V ホストを登録することができませんでした。

エラー (2490)

VMMは、要求されたファイルの転送を完了できません。HTTPサーバー <ホスト名>に接続できませんでした。 Unknown error (0x80072ee2)

<解決策>

VMMサーバーからHyper-Vホストへ VMMエージェントなどをプッシュインストールする場合にエラーになる可能性もあり、Hyper-Vホストに事前に必要なエージェントを入れてから VMMサーバーへ登録してあげれば、エラーにならずに登録することができました。

以下は実際に試した簡単な手順です。ご参考になればと思います!

1.リソースの追加ウィザードで Hyper-Vホストを追加

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2.下記エラーでホスト追加処理が途中で終了

1.png

エラーの詳細タブを確認すると、1.6 仮想スイッチ拡張機能のインストールで失敗していることがわかります。

2.png

この状態は、VMMからHyper-Vホストへ VMMエージェント (vmmagent.msi) はインストールできたが、その後に追加されるスイッチ拡張機能 (DHCPExtn.msi) がインストールできないという状態でした。

3.Microsoft VMM DHCPv4 Server Switch Extension のインストール状態の確認

インストールされていないかどうかは Hyper-V ホストの仮想スイッチの 拡張タブ を確認すれば わかります。”スイッチの拡張”ペイン の Microsoft VMM DHCPv4 Server Switch Extension が表示されていればインストールされています。

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上記キャプチャはインストール後のものです。

Microsoft VMM DHCPv4 Server Switch Extension をインストールするには、VMMサーバーで VMMをインストールしたフォルダから スイッチ拡張機能 (DHCPExtn.msi) をHyper-Vホストにコピーして、Hyper-Vホストに事前にインストールします。

4.Hyper-V ホストへDHCPExtn.msi の手動インストール

DHCPExtn.msi は、VMMをデフォルト値でインストールした場合、下記に配置されています。

“C:\Program Files\Microsoft System Center 2016\Virtual Machine Manager\SwExtn\DHCPExtn.msi”

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このファイルを、VMMサーバーから Hyper-V ホストへコピーします。管理者権限でコマンドプロンプトを実行して、下記コマンドを実行して DHCPExtn.msi をインストールします。

msiexec.exe /i ”<ファイルパス>\DHCPExtn.msi”

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このコマンドを実行したら、Hyper-V マネージャーから仮想スイッチマネージャーを起動して、Microsoft VMM DHCPv4 Server Switch Extension がインストールされたことを確認してください。

5.VMMサーバーに Hyper-V ホスト登録を再度実施

リソースの追加ウィザード を実行して、Hyper-V ホストの登録を実行します。そうすると、問題なく Hyper-V ホストを登録できるようになります!

6.png

無事に Hyper-Vホスト を VMMに登録できれば 終了です。

もし同じような状況になった場合に、参考になればと思います!