OMIMSWAC (OpenManage Integration with Microsoft Windows Admin Center) のセットアップ

OMIMSWAC (OpenManage Integration with Microsoft Windows Admin Center) は Dell EMC が提供する Microsoft Windows Admin Center の拡張機能です。

Dell EMC OpenManage Integration with Microsoft Windows Admin Centerのサポート

この拡張機能を利用すると、WAC (Windows Admin Center) から Dell EMC PowerEdge サーバーのハードウェアステータスやインベントリーを確認することができます。

WAC も OMIMSWAC もどちらも無料で利用できます!

OMIMSWAC のサポートマトリックス


OMIMSWAC を利用するには、下記の ソフトウェアとハードウェアの条件を満たす必要があります。

ソフトウェア および ハードウェアバージョン
Microsoft Windows Admin Center 1904、1904.1、1910 GA リリース。
オペレーティングシステム Microsoft Windows Admin Center がサポートしている OS。
ターゲット ノードとしての PowerEdge サーバーiDRAC7、iDRAC8 および iDRAC9
(推奨ファームウェアバージョンあり)

詳細は、OMIMSWAC のインストールガイドを参照ください。

OMIMSWAC インストールガイド

OMIMSWAC のセットアップ


サポートマトリックスに記載された環境の準備ができたら、WAC にOMIMSWAC をインストールします。

iDRAC から ”OS から iDRAC へのパススルー ” のセットアップ


WAC から iDRAC を操作する際、PowerEdge サーバーにインストールした ホスト OS から iDRAC にアクセスします。この機能は、 ”OS から iDRAC へのパススルー ” 機能を利用して実現します。

1、iDRAC にログインし、”iDRAC設定” – ”ネットワーク” – ”OS から iDRAC へのパススルー” を選択します。

2、”USB NIC” を選択し、適用します。

3、ホスト OS に USB NIC が作成されたことを確認します。
デバイス名は Remote NDIS Compatible Device と表示された アダプターです。

OMIMSWAC のインストール


OMIMSWAC を利用するための iDRAC 設定が完了したら、WAC に OMIMSWAC をインストールします。

1、WAC にログインし、設定から拡張を選択します。

2、利用可能な拡張機能から ”Dell EMC OpenManage Integration” を選択してインストールします。インストールが完了すると、WAC が再起動します。

3、インストール済みの拡張機能の一覧に表示されます。

OMIMSWAC にアクセス


インストールが完了したら、WAC から ハードウェアの情報を確認します。

1、WAC にアクセスし、対象のノードを選択します。

2、ツールの一覧から、一番したにある 拡張機能 より ”Dell EMC OpenManage Integration” を選択します。

3、ハードウェア情報が表示されます。表示完了まで少し時間がかかります。

正常性ステータス
ハードウェアインベントリー

まとめ


OMIMSWAC のインストールが簡単で、iDRAC にアクセスすることなく WAC からハードウェアの正常性やインベントリー情報を確認することができます。

OS や 仮想マシンだけでなく、ハードウェアのステータスも WAC だけで確認ができるようになるため、管理をシンプルにできるのがメリットですね。

iDRAC の IP アドレス情報も WAC から確認できるので、iDRAC の仮想コンソールアクセスしたい場合でも、iDRAC の IP アドレスを確認する必要がなくなるのもメリットかと思います。

WAC も OMIMSWAC もどちらも無料で使えるので、ぜひ試してみて下さい!

WAC のインストールはこちら

WACのドキュメントはこちら

OMIMSWACのドキュメントはこちら

OMIMSWACのインストールガイドはこちら

OMIMSWACのユーザーズガイドはこちら

Windows Server 2019 の HCI (Hyper-Converged Infrastructure)

こんにちは。

昨日 Windows Server Community Meetup #2 で Windows Server 2019 の HCI に関してお話させていただきました。

Slideshare にファイルをアップロードしましたので、共有させていただきます。

ボリューム作成のコマンドはコピペで利用すると便利だと思います!これからますます 2ノードの S2D 利用が増えそうな気がしますね!

 

Windows Server 2019 S2D (Storage Spaces Direct) の有効化について

こんにちは。

Windows Server 2019 が 10/2 に Generally Available になりました、、、が現在は イメージの配布を停止している状況ですね。

Windows Server 2019 – now generally available! のブログにもダウンロードできない状況というアップデートが記載されました。

Windows Server 2019 の問題は早く修正してほしいですが、修正後でも SDS 機能の S2D (Storage Spaces Direct ) と SDN の機能は利用することができません。

これは WSSD プログラム(Windows Server Software Defined) という認定制度にハードウェアの対応が間に合っていない?からです。各ハードウェアベンダーは自社のハードウェアでS2D と SDN が問題なく動作をすることを検証することで、Windows の SDN と SDS 機能を信頼性を高めましょうという内容です。

Windows Server 2019 で S2D を有効化しようとしても、下記のように警告文が表示されてS2D を有効化することができません。

1.png

この警告はWSSD Launch Event のあと、Windows Update を適用することで制限を解除することができるということです。先月の Ignite 2018 のセッションでそのように発表されていました。

BRK2231 – Be an IT hero with Storage Spaces Direct in Windows Server 2019

セッション資料と動画はこちらからご確認ください。

2.PNG

WSSD パートナーも増えてきているみたいで、第1ウェーブは 2019年1月中旬に GA となるスケジュールです。その間は基本的に Windows Server 2019 で S2D を利用することができません。Insider Preview を利用して動作確認をするなどの工夫が必要です!

日本企業の WSSD パートナーも増えてきており、富士通社、日立社、NEC社の3社のハードウェアを利用することも可能になっています。

3.PNG

Windows Server 2019の S2D も新機能が多くありますので、早く利用できるようになってほしいですね!

S2D で仮想ディスクが Detached 状態になった仮想ディスクからのデータ復旧

こんにちは。

先日 S2D と Hyper-V をセットアップした HCI 環境でCSV ボリュームとして利用していたすべての仮想ディスクが 切断 (Detached) 状態となりました。CSV を オンラインにしようとしても、失敗してしまいます。。

1.jpg

Powershell で確認して Detached の状態を確認しました。

2

サーバーマネージャから仮想ディスクをアタッチしても、Access Denied で実施できない状況となり、すべてのデータ失ったかと思いました。。バックアップを取得していない環境などで起きてしまった場合は下記手順を参照してください!

Detached 状態になった仮想ディスクのデータを救出する方法です。もし Detached になった状態の仮想ディスクを、そのままオンラインに戻す方法をご存知でしたら教えてください。。。

1.フェールオーバークラスターマネージャから CSV と S2D のPool を削除

・仮想ディスクの削除 (クラスターリソースからの削除のみで、仮想ディスク自体は削除されないので安心してください)

3.jpg

・S2D プールの削除 (記憶域プール自体は削除されません)

7

削除後なので何もない状態となりました。

4.jpg

6.jpg

2.サーバーマネージャからS2D の記憶域プールに「読み取り-書き込みアクセス権」を1台のクラスターノードに設定

8.jpg

操作したいサーバー名を選択

MAS_015

「読み取り-書き込みサーバー」に設定されたことを確認

9.jpg

3.サーバーマネージャから仮想ディスクのアタッチ

クラスターリソースとして登録された状態だと 「Access Denied」になりましたが、クラスターから削除したあとであれば、Hyper-Vホストに仮想ディスクをアタッチすることができます。

10.jpg

MAS_018.png

MAS_019.png

データを回復したい仮想ディスクをすべてアタッチしてください。

私の環境では、アタッチ前は警告状態だった仮想ディスクがすべてエラー状態になりました。。。

11.jpg

4.仮想ディスクの修復

アタッチした仮想ディスクを右クリックすると、修復という項目があります。

12.jpg

すべての仮想ディスクを修復してみましたが、何も変わったようには見えません。。

13.jpg

もしここで復旧された場合は、クラスターに記憶域プールと仮想ディスクを追加して CSV にできるか確認してみるのもありだと思います!

私の環境ではエラーのままだったので、CSV がオンラインになることはありませんでした。。

5.ボリュームにドライブレターのアサイン

サーバーマネージャで仮想ディスクをアタッチできた場合、ディスクの管理から仮想ディスクを確認することができます。

MAS_043

オフライン状態なので、ディスクをオンラインにしてドライブレターを割り当てます。

MAS_044.png

MAS_047

すべての仮想ディスクにドライブレターを割り当てたら完了です。

エクスプローラを開くと、CSV に保存していた仮想マシンのデータをコピーすることができます。

一時的に別の場所に仮想マシンデータを退避し、S2D 環境は作り直ししてください。データ量が多い場合は時間がかかるので、10GB で通信したほうがよいと思います!

仮想マシンの復旧方法はまた次回に記載します!

Storage Spaces Direct 物理ディスクのメンテナンスモード状態の解消について

こんにちは。

先日 S2D ノードを再起動する必要があったため、「記憶域スペース ダイレクト サーバーをメンテナンスのためオフラインにする」 を参照しながら、S2D ノードの再起動を実施しました。

S2Dのメンテナンス通りに全ノード再起動を実施し、Storage Job が完了した後でも仮想ディスクが警告状態から回復しない状況を確認しました。サーバーマネージャーから状況を確認すると、いくつかの物理ディスクが警告状態になっていました。

Disk MaintenanceMode2.png

そのため、下記コマンドで確認したところ物理ディスクのみが ”Maintenance Mode” 状態となっていることがわかりました。4ノード構成で、特定の1台に搭載しているキャッシュとキャパシティディスクの12本すべてがメンテナンスモードから復旧していない状態でした。

Disk MaintenanceMode3.png

調べたところ、Technet Forum に メンテナンスモード を手動で終了させるコマンドがあることがわかりました!

===

Storage Spaces Direct (S2D) Disks in Maintenance Mode

<コマンド>

Get-PhysicalDisk | ? OperationalStatus -eq “In Maintenance Mode” | Disable-StorageMaintenanceMode

===

コマンドを発行すると、物理ディスクのメンテナンスモードが無事に解消されました。他のノードからのデータ同期も完了して正常な状態にもどりましたので、同じ事象を確認されたかたは是非試してみてください。

Disk MaintenanceMode4.jpg

KB情報がありましたので、ご参照いただければと思います。

2017年9月の累積パッチを適用すると発生する事象みたいで、ノードのメンテナンスモード設定/解除の操作で発生するみたいですね。。

Disks “In Maintenance Mode” status after September cumulative update KB 4038782 install

以上となります。