OMIMSWAC (OpenManage Integration with Microsoft Windows Admin Center) の接続エラー

前回、OMIMSWAC のセットアップ方法を記載しました。

セットアップ方法は下記を参照してください。
OMIMSWAC (OPENMANAGE INTEGRATION WITH MICROSOFT WINDOWS ADMIN CENTER) のセットアップ

OMIMSWAC を利用して、WAC から ハードウェア情報を参照しようとした際のエラー対応です。


WAC から Dell EMC OpenManage Integration の接続エラー


WAC から PowerEdge サーバーのハードウェア情報を参照しようととした際に、以下のエラーに遭遇しました。

・エラー内容
ターゲットノードと通信できません。エラーの原因として、次のことが考えられます。
1、ターゲットノードが現在再起動している。または電源がオフになっている。
2、ファイアウォールが SMB ポート 445 を使用した通信をブロックしている。


接続エラーになった際の対応


私の環境では、今まで利用できていたのに突然接続エラーになるときがあります。。その際は、資格情報を再登録すると接続できるようになります。

1、WAC のトップ画面? に移動します。左上の ”Windows Admin Center” をクリックすると移動できます。

2、Dell EMC OpenManage Integration にエラーで接続できないノードを選択し、”管理に使用する資格情報” をクリックします。

3、OS にアクセスする資格情報を入力し、続行 をクリックします。

以上でエラー対応は終了です。

再度、Dell EMC OpenManage Integration にアクセスしてみてください。
すこし時間がかかりますが、

すこし待つと、エラーなく正常に表示されると思います。

ステータスが になっているのは、冗長 PSU の片系しか電源を接続していないからなので気にしないでください。。

OMIMSWAC (OpenManage Integration with Microsoft Windows Admin Center) のセットアップ

OMIMSWAC (OpenManage Integration with Microsoft Windows Admin Center) は Dell EMC が提供する Microsoft Windows Admin Center の拡張機能です。

Dell EMC OpenManage Integration with Microsoft Windows Admin Centerのサポート

この拡張機能を利用すると、WAC (Windows Admin Center) から Dell EMC PowerEdge サーバーのハードウェアステータスやインベントリーを確認することができます。

WAC も OMIMSWAC もどちらも無料で利用できます!

OMIMSWAC のサポートマトリックス


OMIMSWAC を利用するには、下記の ソフトウェアとハードウェアの条件を満たす必要があります。

ソフトウェア および ハードウェアバージョン
Microsoft Windows Admin Center 1904、1904.1、1910 GA リリース。
オペレーティングシステム Microsoft Windows Admin Center がサポートしている OS。
ターゲット ノードとしての PowerEdge サーバーiDRAC7、iDRAC8 および iDRAC9
(推奨ファームウェアバージョンあり)

詳細は、OMIMSWAC のインストールガイドを参照ください。

OMIMSWAC インストールガイド

OMIMSWAC のセットアップ


サポートマトリックスに記載された環境の準備ができたら、WAC にOMIMSWAC をインストールします。

iDRAC から ”OS から iDRAC へのパススルー ” のセットアップ


WAC から iDRAC を操作する際、PowerEdge サーバーにインストールした ホスト OS から iDRAC にアクセスします。この機能は、 ”OS から iDRAC へのパススルー ” 機能を利用して実現します。

1、iDRAC にログインし、”iDRAC設定” – ”ネットワーク” – ”OS から iDRAC へのパススルー” を選択します。

2、”USB NIC” を選択し、適用します。

3、ホスト OS に USB NIC が作成されたことを確認します。
デバイス名は Remote NDIS Compatible Device と表示された アダプターです。

OMIMSWAC のインストール


OMIMSWAC を利用するための iDRAC 設定が完了したら、WAC に OMIMSWAC をインストールします。

1、WAC にログインし、設定から拡張を選択します。

2、利用可能な拡張機能から ”Dell EMC OpenManage Integration” を選択してインストールします。インストールが完了すると、WAC が再起動します。

3、インストール済みの拡張機能の一覧に表示されます。

OMIMSWAC にアクセス


インストールが完了したら、WAC から ハードウェアの情報を確認します。

1、WAC にアクセスし、対象のノードを選択します。

2、ツールの一覧から、一番したにある 拡張機能 より ”Dell EMC OpenManage Integration” を選択します。

3、ハードウェア情報が表示されます。表示完了まで少し時間がかかります。

正常性ステータス
ハードウェアインベントリー

まとめ


OMIMSWAC のインストールが簡単で、iDRAC にアクセスすることなく WAC からハードウェアの正常性やインベントリー情報を確認することができます。

OS や 仮想マシンだけでなく、ハードウェアのステータスも WAC だけで確認ができるようになるため、管理をシンプルにできるのがメリットですね。

iDRAC の IP アドレス情報も WAC から確認できるので、iDRAC の仮想コンソールアクセスしたい場合でも、iDRAC の IP アドレスを確認する必要がなくなるのもメリットかと思います。

WAC も OMIMSWAC もどちらも無料で使えるので、ぜひ試してみて下さい!

WAC のインストールはこちら

WACのドキュメントはこちら

OMIMSWACのドキュメントはこちら

OMIMSWACのインストールガイドはこちら

OMIMSWACのユーザーズガイドはこちら

Azure Stack 1908 のリリース

こんにちは。先日 Azure Stack 1908 がリリースされました!

リリースノート:Azure Stack 1908 update

1908 は Azure Stack スケールユニットが Windows Server 2019 に対応する、非常に大きなアップデートになっています。そのため、Microsoft 1908 アップデートを適用する前提条件がありますので、ご注意ください!

前提条件


Windows Server 2019 に対応することになるため、Azure Stack アップデートでは適用できない、Windows Server 2019 に対応するハードウェアのファームウェアなどを適用する必要があります。そのため、Azure Stack 1908 アップデートを適用する流れは以下のようになります。

前提条件:Azure Stack 1908 Prerequisites

適用手順


1、Azure Stack 1907 のホットフィックスをすべて適用する

2019/9/14 時点で、1907 の最新ホットフィックスは 1.1907.12.44 です。まずは、1907 のすべての ホットフィックスを適用しましょう。

1907 ホットフィックス:Azure Stack hotfix 1.1907.12.44

2、OEM ベンダーが提供するOME パッケージを適用する

Azure Stack ハードウェアパートナーのアップデートはこちらからご確認ください。

OEM 情報:OEM contact information

Dell EMC Azure Stack の OEM パッケージは Customer Toolkit と呼ばれ、以下のようにほぼ毎月アップデートがリリースされています。

Dell EMC Customer Toolkit 1908 を適用するには、Customer Toolkit 1807 以降 が前提条件となるみたいです。Customer Toolkit 1908 を適用する前に、Azure Stack 管理者ポータルから OEM Extension のバージョンを確認してください。

2.1、OEM パッケージをダウンロードする

Dell EMC の アップデートはこちらからダウンロードできます (要ログイン)。Dell EMC は 13世代 PowerEdge で構成された Azure Stack と 14 世代 PowerEdge で構成された Azure Stack により、適用するアップデートが異なりますのでご注意ください。


Dell EMC 13G:Cloud for Microsoft Azure Stack 13G

ファイル名:Cloud for Microsoft Azure Stack R430 R730xd Customer Toolkit 2-0-1908-4

ファイルの中を確認すると、OEM パッケージ 2.1 が含まれていることがわかります。


Dell EMC 14G: Cloud for Microsoft Azure Stack 14G

ファイル名:Cloud for Microsoft Azure Stack R640 R740xd R840 Customer Toolkit 2-1-1908-6

こちらも OEM パッケージ が含まれています。


2.2、Customer Toolkit 1908 の適用手順書をダウンロードする

Dell EMC の 1908 用 OEM アップデート手順書はこちらです。先ほどと同じ URL からダウンロードできます。13世代と14世代どちらも同じ手順です。

Upgrading to Microsoft Windows Server 2019 for Cloud for Microsoft Azure Stack Installation Guide

2.3、ダウンロードした Dell EMC Customer Toolkit を適用する

Dell EMC のアップデートも Azure Stack 管理者ポータルから適用できるようになりました!操作が統一されたのはいいポイントですね。

このアップデート適用に数時間かかるようです。

3、Microsoft Update 1908 を適用する

いままでのアップデート適用手順と同じように、Azure Stack 管理者ポータルから ”Apply Now” をクリックして、適用してください。

Windows Server 2019 対応になるため、4ノード構成でも40時間以上かかるようです。それ以上の時間が経過しても完了しない場合はマイクロソフト社サポートへ問い合わせをしましょう。

リリースノート:アップデートタイプ

マイクロソフト 1908 適用が完了すれば、Windows Server 2019 ベースの Azure Stack になります。

マイクロソフト 1908 アップデートの手動ダウンロード


マイクロソフト 1908 のリリースノートには、Azure Stack Update Downloader からダウンロードできるような記載になっていますが、本日 (2019/9/14) 時点ではまだダウンロードできません。

まだ 1907 までしかダウンロードできる状態になっていませんので、たまに確認していただければと思います。

Azure Stack Update Downloader

まとめ


Azure Stack は日々進化しています!

OEM ベンダーとマイクロソフトの2種類のアップデートがありますが、適用する手順も簡易化されてきました。メンテナンス情報はユーザーさんへ連絡したほうが良いですが、アップデート適用中も Azure Stack の利用は可能です。

最新の2つ前のアップデートまでしか、サポートを受けられないというポリシーもあるので、定期的にアップデートの適用をお願いします!

更新プログラム パッケージのリリース周期

システムがサポートされる状態を維持する

以上です!

ASDK 1809 (Azure Stack Development Kit) で カスタムイメージの作成

こんにちは。

Azure Stack が GA してから 1年が経ちました。今回は Azure Stack で 仮想マシンのカスタムイメージを作成してみます。

Azure Stack 用の Azure Marketplace アイテム


Azure Stack は、Azure と接続することで Azure Stack 向けの Marketplace を利用することが可能です。Windows Server だけでなく Linux OS や サードパーティー仮想アプライアンスも提供されています。Azure からダウンロードするだけで、簡単に利用開始することができます。

1.PNG

Azure Stack 用マーケットプレースでは提供されない OS


Azure ではサポートされていないけれど、Azure Stack ではサポートされる OS がいくつかあります。

Azure Stack でサポートされているゲスト オペレーティング システム

・ Windows 10 などのクライアントOS

・Windows Server 2008 SP2 (64bit)

・RHEL

これらのOSイメージをAzure Stack 上で利用したい場合、カスタムイメージを作成する必要があります。Azure や Azure Stack へ Windows Server 2008 SP2 や R2 を移行すれば、3年間無償で延長サポートされるアナウンスもあったため、利用する機会もあるかもしれません。

Announcing new options for SQL Server 2008 and Windows Server 2008 End of Support

そのため、今回は ASDK 1809 を利用して Windows 10 と Windows Server 2019 のカスタムイメージを作成してみます。

1.仮想マシンイメージの作成


まずは、仮想マシンイメージの作成です。注意点としては下記3 点です。

・第1世代の仮想マシンで作成する

・VHDファイルで作成する

・容量固定で作成する

OS をインストールしたら Sysprep でOSイメージを標準化してください。

2.VHD ファイルを Azure Stack のStorage Blob にアップロード


Sysprep した後、VHD を Azure Stack の任意の Storage Blob へアップロードします。

リソースグループを新規に作成し、Storage Account を作成すれば OK です。Blob のコンテナーに VHD ファイルをアップロードしてください。

2.png

アップロードが完了したら、匿名アクセスを許可するよう、Access Policy を変更します。

既定値:Private (no anonymous access)

変更後:Blob (anonymous read access for blobs only)

3.png

3.カスタムイメージの作成


最後にカスタムイメージを作成します。

All Services から Administrationの中にある Compute を選択します。

4.png

VM Image をクリックすると、作成済みや作成中のイメージの一覧が表示されます。

5.png

Add をクリックし、必要な情報を入力します。既存のものを参考にするとよいと思います。私はこんな感じにしてみました。作成するときは、Blob にアップロードした VHD のURL をコピーするのを忘れないでください!

Publisher:DIY

Offer:WindowsServer

SKU:2019-Datacenter

Version:1.0.0

6.png

VHD のURL は簡単にコピーできます!7.png

これで作成完了まで待つだけです。

作成が完了されると、テナントポータルから仮想マシンイメージとして利用できるようになるはずです。作成完了したら仮想マシンつくってみます!

8.png

 

 

Windows Server 2019 の HCI (Hyper-Converged Infrastructure)

こんにちは。

昨日 Windows Server Community Meetup #2 で Windows Server 2019 の HCI に関してお話させていただきました。

Slideshare にファイルをアップロードしましたので、共有させていただきます。

ボリューム作成のコマンドはコピペで利用すると便利だと思います!これからますます 2ノードの S2D 利用が増えそうな気がしますね!

 

Windows Server 2019 S2D (Storage Spaces Direct) の有効化について

こんにちは。

Windows Server 2019 が 10/2 に Generally Available になりました、、、が現在は イメージの配布を停止している状況ですね。

Windows Server 2019 – now generally available! のブログにもダウンロードできない状況というアップデートが記載されました。

Windows Server 2019 の問題は早く修正してほしいですが、修正後でも SDS 機能の S2D (Storage Spaces Direct ) と SDN の機能は利用することができません。

これは WSSD プログラム(Windows Server Software Defined) という認定制度にハードウェアの対応が間に合っていない?からです。各ハードウェアベンダーは自社のハードウェアでS2D と SDN が問題なく動作をすることを検証することで、Windows の SDN と SDS 機能を信頼性を高めましょうという内容です。

Windows Server 2019 で S2D を有効化しようとしても、下記のように警告文が表示されてS2D を有効化することができません。

1.png

この警告はWSSD Launch Event のあと、Windows Update を適用することで制限を解除することができるということです。先月の Ignite 2018 のセッションでそのように発表されていました。

BRK2231 – Be an IT hero with Storage Spaces Direct in Windows Server 2019

セッション資料と動画はこちらからご確認ください。

2.PNG

WSSD パートナーも増えてきているみたいで、第1ウェーブは 2019年1月中旬に GA となるスケジュールです。その間は基本的に Windows Server 2019 で S2D を利用することができません。Insider Preview を利用して動作確認をするなどの工夫が必要です!

日本企業の WSSD パートナーも増えてきており、富士通社、日立社、NEC社の3社のハードウェアを利用することも可能になっています。

3.PNG

Windows Server 2019の S2D も新機能が多くありますので、早く利用できるようになってほしいですね!

Windows Server 2019 の AVMA (Automatic virtual machine activation)

こんにちは。

10/2 に Windows Server 2019 がGA しました。

 

Windows Server 2019 – now generally available!


Windows Server 2019 は、4つののエリアに力を入れて開発されました。

1.PNG

Windows Server 2019 からは、”ハイブリッドクラウド” ではなく ”ハイブリッドデータセンター” という表現になったことが印象的です。

ハイブリッドクラウドは、Azure Stack で実現し、

ハイブリッドデータセンターは、Windows Server 2019 SDDC で実現するイメージですね。

 

Windows Server 2019 の AVMA


Windows Server 2012R2 から利用可能の Automatic Virtual Machine Activationキーが Windows Server 2019 用も公開されました。

System requirements

2.PNG

Windows Server 2019 の仮想マシンをAVMA でアクティベーションするには、Hyper-V ホストも Windows Server 2019 にする必要があるようです。

 

AVMA keys


Windows Server 2019 用のActivation Key です。

Edition AVMA key
Datacenter H3RNG-8C32Q-Q8FRX-6TDXV-WMBMW
Standard TNK62-RXVTB-4P47B-2D623-4GF74
Essentials 2CTP7-NHT64-BP62M-FV6GG-HFV28

応答ファイルに組み込むことも可能なので、仮想マシンを展開する際に 応答ファイルを読み込めば、アクティベーション済みの仮想マシンを展開することも可能です。

2018/10/8 時点では、Windows Server 2019の提供は一時停止されているみたいです。

 


Windows 10 update history

We have paused the rollout of the Windows 10 October 2018 Update (version 1809)* for all users as we investigate isolated reports of users missing some files after updating.


 

Windows Server 2019だけでなく、Windows10 ver.1808 などクライアントOSも影響があるようですので、この問題が解消されてから色々と検証を進めようと思います!

 

[MS Ignite 2018] Windows Server 2019 deep dive

こんにちは。

MS Ignite 2018の2日目がはじまりました。今年のIgnite は オンラインライブでセッションを無料で資料することが可能です。ただ、配信されるセッションは限定されています。

スクリーンショット (88).png

Windows Server 2019 Deep Dive のセッションがあったので見てみました。

Windows Admin Center (WAC)


ハードウェアベンダーのエクステンションを追加することで、BMC での管理やハードウェアのインベントリなどを WAC から確認/管理できるようになるということです。下記企業からのWAC 拡張ツールが開発中だったり利用できるようです。

・ 富士通

・DataOn

・Riverbed

・HPE

・Lenovo

特に Lenovo が力を入れているようで、WAC から コンソール接続ができるようです。

スクリーンショット (84).png

ServerCore with Feature On Demand (FOD)


Server Core では コマンドプロンプトからの管理が基本ですが、ServerCore に管理ツールをあとから追加できるようになりました。

スクリーンショット (94).png

インストールが完了すると、MMC 、Explore や Event Viewer などが利用できるほか、追加の設定をすることで IE も利用可能になります。

スクリーンショット (98).png

IE の追加方法はこちらです。

スクリーンショット (100).png

これで ServerCore のインストールもハードルが下がりますね。

Windows Server のリリース時期


Insider Preview : 2週間ごと

SAC :6か月ごと

LTSC:2-3年ごと

スクリーンショット (102).png

OS の更新頻度が上がっているので、新しい機能をかなり早いタイミングで利用できるようになりまね。Azure と連携する機能も増えているので、キャッチアップが大変です。。。

まだまだ Ignite は始まったばかりなので、新しい情報キャッチアップがんばりましょう!